炭素繊維を活用したマクネシア·カーボンれんがの破壊エネルギー向上に関する基礎検討

摘要

耐火物や無筋コンクリート等の弱点は，引張強度が圧縮強度に対して大幅に低く熱負荷などが原因で割れ易いことである。これらの弱点を克服する方法として，過去の研究では不定形耐火物やセラミックスに短繊維やカーボンナノファイバーを活用した技術が報告されているが，定形耐火物に長繊維を活用した技術については数多く報告されていない。今回は高塩基度スラグに対して優れた耐食性を有し，且つ激しい温度変化に対して優れた耐スポール性を有することを理由に転炉等で使用されるマグネシア·カーボンれんがへの長繊維活用技術に着目した。本報告では，定形耐火物への炭素繊維活用技術を確立させることを目的とし，炭素繊維を装入したれんがの機械的特性向上効果について報告する。