教育学習活動へのWeb技術活用の模索から始まったLearning Management System (LMS)は,2000年代に入り北米の大学を中心に広く普及し,大学におけるミッシヨンクリティカルな基盤システムとして位置付けられた.北米の大学の状況と比べて15年以上の遅れがあったものの,我が国においてもLMSの普及が進む中で,コロナ感染症対策に伴うフルオンライン授業対応の要としてLMSの役割が劇的に変化した結果,ようやく世界に追いつきつつある.本稿では,京都大学におけるフルオンライン授業への対応を踏まえながら,LMSの20年にわたる歴史とその展望について述べる.
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