小児

摘要

ピボキシル基を有する抗菌薬は低カルニチン血症の症状に注意が必要である。コディンは12歳未満に禁忌である。鎮静性ヒスタミンH_1受容体拮抗薬はけいれんを誘発するリスク を有する。小児インフルエンザ感染症に対して抗インフルエンザ薬投与は有効である。免疫抑制状態の児での水痘感染症には，速やかな抗ウィルス薬投与が必要である。急性下痢症?胃腸炎に対する整腸薬投与は.下痢の期間と頻度をわずかに減少させうる。小児アトピー性皮膚炎(AD)の改善にステロイド外用剤使用は有効であるが，長期使用では副作用に 注意を要する。小児ADに対するタクロリムス外用剤使用の有効性?安全性は支持されている。小児ADに対して今後，生物学的製剤や新規の低分子薬の外用剤や内服が拡大していくことが予想される。小児および乳幼児気管支喘息の主たるコントローラーは吸入ステロイドである。重症気管支喘息(BA)に対して生物学的製剤が使用可能である。またアレルゲン免疫療法はBA患者 の長期管理薬使用を減らしうる。