プログラミングを活用して論理的思考を育む一第5学年算数科「合同な図形」におけるプログラミングの活用を通して一

摘要

現行の学習指導要領が実施され,小学校においても児童がプログラミングを体験しながら,コンピュ一タに意図した処理を行わせるのに必要な論理的思考力を身にっける学習活動が求められている.小学校学習指導要領解説算数編では,「筋道を立てて考える」ことにっいて,「正しいことを見いだしたり,見いだしたことの正しさを確かめたりする上で欠くことのできないものである.それは,ある事実の正しさや自分の判断の正しさを他者に説明する際にも必要になる」と述ベられている.このことから,問題解決をする場面で根拠を基に考えたり,説明したりすることが求められていると考えた.それらは具体的には,「なぜそうなるのか」を見っけることや,児童がお互いに話し合う活動であると考えられる.このょうに「問題解決する際に既習事項を活用し,根拠を持って考えたり説明したりすること」が「筋道を立てて考えることで,論理的思考が高まる」ことにっながるのではないかと仮定した.筆者は,沖縄県豊見城市立上田小学校(以下単に「本校」という)において,第5学年の算数科「合同な図形」で図形を構成する要素に着目し,プログラミングを活用して図形の仲間分けや合同な図形を作図する授業を行った.本稿では,授業実践の捉え方,授業実践の様子,授業実践後の教育現場での取組の順に紹介する.