ロボット支援下胃切除術での エネルギーデバイス,ステープラーの 選択とコツ

摘要

ロボット手術は,胃癌領域においても2018年4月 に保険収載された術式の拡大に伴い,急速に普及して きた,現在，胃領域において使用されるエネルギーデ バイスは,①メリーランドバイポーラー（バイポー ラー法），②モノポーラーカーブドシザーズ（モノ ポーラー法），③ハーモニックが主流となっている. 加えて,血管シーリングシステムであるベッセルシー ラーを併用する場合も多い（図1）,どのエネルギー デバイスを使用するかは,各施設における手術コンセ プトに基づいて選択されるべきであり,エネルギーデ バイスの選択に伴ってそのセッティングも工夫されて きた.ただ,大前提として,ロボット手術の特徴およ びエネルギーデバイスの原理を理解した手技が求めら れると考える，ロボット手術は，高拡大3D HD画像 により視覚情報がより豊富となった，視覚情報をまず 正確に認識することが，すべての操作へつなげる第一 段階となる，認識すべき項目としては,解剖把握?ラ ンドマーク認知，剝離層の認知，トラクション状況， がおもに含まれる，次いで,認識したものをいかに手技につなげるかを判断する必要がある，判断の後，手 技へ移るわけだが，手術手技の基本コンセプトである 「切開」「剝離」「切離」を意識し，意図をもって実践 することが重要と考える，