腹腔鏡下大腸手術での超音波凝固切開装置の 使用法とコツ:ハーモニックなど

摘要

腹腔鏡手術を中心に超音波凝固切開装置が使用され るようになって久しい.金属ブレードの超音波振動に よる摩擦熱によってタンパク凝固することが止血の原 理であり,電気メスのジュール熱よりもはるかに低温 なため,周囲組織の熱損傷が少ないことがその特徴で ある.また,ティシューパッドで挟み込むことにより 確実にシーリングがなされ止血効果が高いこと.デバ イス先端の開閉により剝離操作が可能なことから腹腔 鏡手術には有用である.本稿では,超音波凝固切開装 置の使用法と注意点について,おもに腹腔鏡下直腸切 除術を例に述べることにする.