2.献血者におけるABO亜型の分類とその頻度について

摘要

【はじめに】ABO血液型には遺伝子的にA抗原,B抗原が少ない亜型または変種があり,これらは個々の血清学的性状により分類されている.今回,当施設で検出されたABO亜型を血清学的に分類しその頻度について調査したので報告する.【対象と方法】2018年4月1日から2020年3月31日までの献血者実人数477,804名（А型:189,921名，B型:96,971名,AB型:49,268名）について，PK7300（自動輸血検査装置）を用いたABO血液型検査でオモテ?ウラ不一致または判定保留となり，さらに試験管法による用手法で亜型と判定された献血者を対象とした.血清学的検査およびフローサイトメトリーの結果より亜型を分類し,ABO血液型別にその頻度を算出した.なお,亜型の頻度は各血液型別実人数より算出した.