離乳育成豚の小腸の時計遺伝子と グルコーストランスポ一夕ーの発現量の日内変動

摘要

ブタの飼養成績を改善することを目標 として,わたしたちは時間栄養学に関わる研 究に取り組んでいる。ブタを不断給餌すると 明期の後半に活発に摂食することをすでに観 察したが，消化吸収能にも日内変動があると 仮説を立てた。ブタにとって消化吸収能がー 番高い時間に給餌することで，飼料効率の向 上が期待できる。この仮説を検証するために， 不断給餌したブタの小腸の時計遺伝子とグル コ、ーストランスポ、ータ、ーの mRNA発現量を測 定した。その結果，空腸の時計遺伝子 Bmall, Per1, Per2 の mRNA発現量,グルコーストラ ンスポーターSGLT1 と GLUT2 の mRNA発現量が 日内変動することを観察した。これらの結果 は,不断給餌したブの空腸においても， SGLT1 と GLUT2 の発現は一連の時計遺伝子群 により制御され，日内変動していることを示 唆している。本発表では,小腸のBmall と SGLT1 のタンパク質レベルでの発現量が日内 変動するかどうか検討した結果を報告する。