企業は2022年度の業績をどう見通しているか

摘要

月決算企業による年度業績の発表が始まっているが、では年度について企業はどのような見通しを立てているのか。今年月、帝国データバンクが全国の約万社を対象に実施し、うち約万社から回答を得た調査によると(回答率%)、年度の業績見通しを「増収増益」とする企業は、年前に行った年度見通しの調査から.ポイント(pf)低下し.%にとどまった。一方、「減収減益」を見込む企業は同 △.ptの.%と、こちらは年連続の減少。以下、「増収減益」が.%(前年比+.pt)、「減収増益」が.%(同△.pt)などとなっている。売上面では%の企業が増収を見込んでいるが、利益面では%が減益を予想している。業種別にみると、「増収増益」はネット通信環境の整備などを含む「電気通信」が.%でトップ。以下、コロナ禍からの脱却に期待を寄せる「旅館·ホテル」が.%、DX関連の受注増を見込む「情報サービス」が.%で続く。このほか「再生資源卸売」が.%で位にランクされている。これに対し「減収減益」は、薬価引き下げや自宅内消費の一巡などを見込む「医薬品·日用雑貨品小売」が.%で最も高く、以下、飼料·燃料などの価格高騰が下押し要因となる「農·林·水産」.%、同じく諸資材高騰の影響が大きい「建設」.％の順。年度業績の上振れ材料は、新型コロナウイルスなど「感染症の収束」が.%で年連続トップ。次いで、「個人消費の回復」が前回調査比△.ptの.%となった。以下、「原油·素材価格の動向」「公共事業の増加」「所得の増加」が続く。 一方、下振れ材料では「原油·素材価格の動向」が.%に上り、前年より.ptも増加した。次いで「感染症の拡大」(.%)、「個人消費の一段の低迷」(.%)が続いている。また、ロシア·ウクライナ情勢などの政治リスクを含む「カントリーリスク」を挙げた企業は.%に達し、前年(.%)の約倍と急増している。