集成材との歩み，これからも？

摘要

日本集成材工業協同組合(日集協)は，本年創立60周年を迎える。1963年に前身の日本集成材工業会の設立総会に19社が参加し，大阪に事務所を置いた。当時の集成材の生産量は8，000m~3とあり，農林省消費経済課に日本農林規格(JAS)の制定をお願いしても「JASは多量に流通している製品に対して制定するもの」として，すぐには難しいとのことであったようだ。それでも，JASと製造基準制定にむけ動き，65年には，日本建築センターに集成材基準作成委員会が設置された。当委員会は早々に製造基準の検討と，JASの草案作成にかかり，翌66年には，製造基準が取りまとめられるとともに，集成材のJASが公布されることとなった。なお，63年の工業会設立以来，日本木材加工技術協会に設立された集成材委員会で製造基準の検討などが行われてきたことを紹介しておきたい。