進行結腸癌術前化学療法の効果予測バイオマーカーとしてCell-Free DNAは有用か

摘要

要旨 目的:結腸癌術前化学療法(neoadjuvant chemotherapy: NAC)症例における血中遊離DNA (cell-free DNA: cfDNA)の効果予測因子としての可能性を検証する。方法:cT4ならびにcT3N+結腸癌を対象とし組織学的効果判定と背景因子,cfDNAのmolecular volume変化を比較した。結果:11例中6例が奏効した。組織型がmuc, papの症例は非奏効であった。CEAやcfDNA量と奏効に関連は認めなかった。奏効症例はDNA integrity index(=cfDNA long fragment/short fragment)で50%以上の変化率を示し,非奏効例では50%未満の変化率であった(p=0.015).結論末梢血cfDNAのDNA integrity indexの変化率が結腸癌NACの治療効果予測に有用である可能性が示唆された。