ガウスフィルタを用いた粒状体材料の表面粗度評価手法の提案

摘要

砂や礫のような粒状体の示す力学挙動は複雑であり，それらを構成する土粒子の形状に大きく影響を受けることが知られている．粒子の形状はその全体的な形状であるmacroスケール，角ばりを示すmesoスケール，表面粗度のmicroスケールに分類でき，本研究では表面粗度に着目する．表面粗度は粒子間の圧縮·せん断特性に影響を与え，粒子の集合体（粒状体）としての密度，せん断時の初期剛性および最大せん断強度などにも影響を及ぼすことが報告されている．しかし，一般的な土質試験において，砂粒の表面粗度を報告するケースは極めて稀である．その理由の一つに，表面粗度の測定において，客観的な手法が確立されていない点が挙げられる．