Thomas Sprint-Cast Combinationにより？台療した 黒毛和種子牛における脛骨粉砕骨折の1症例

摘要

脛骨の骨折は牛の長管骨骨折のうち約12の 割合を占め，粉砕骨折がよくみられ予後不良とな る症例も多い1-3.脛骨骨幹部や脛骨近位骨端 部の粉碎骨折では単独のキャスト固定や内固定で は十分な治療効果が得られない可能性があり，骨 折部位への負重を避けるためTrans-fixation Pin Cast (1PC) ， Thomas sprint-しastしombination (TSCC),および内固定とキャスト固定の併用が 治療の選択肢としてあげられる3， 4. TSCCは 骨折部位に負荷をかけずに患肢全体を固定できる 外固定法であり，かつ非観血的処置であることか ら汎用性が高い1とされる力I実際に臨床現 場で実施する際の適応症例，具体的な手順等につ いての情報蓄積は不十分である.今回，脛骨近 位骨幹端の粉砕骨折を認めた子牛に対してTSCC を適用した症例を報告する.