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6.発症時に脳梗塞を合併した急性前骨髄球性白血病の1例

机译:6.発症時に脳梗塞を合併した急性前骨髄球性白血病の1例

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摘要

【緒言】急性前骨髄球性白血病(APL)はしばしば播種性血管内凝固(DIC)を合併するが,多くの場合は線溶亢進型DICを呈し,強い出血傾向を示す。今回,多発脳梗塞を伴って発症し,ATRAが奏効したAPLの1例を経験したので報告する。【症例】74歳男性。自動車運転中に交通事故を起こし,当院へ救急搬送された。来院時,運動性失語,右同名半盲があり,頭部MRIでは左側頭葉に超急性期梗塞を認めた。血液検査では白血球2,500/μl(芽球56.0%),血小板3万/μlと,白血球?血小板減少と末梢血への芽球出現を認めた。またフィブリノーゲンは85.2mg/dlと著減,FDP?D-dimerはそれぞれ258/μg/ml, 80.4μg/mlと著増しており,DICの合併が示唆された。骨髄検査では,核形不整,豊富なアズール顆粒やAuer小体を有する異常前骨髄球の増生を認め,APLと診断した。後日t(15;17) (q22:q21)染色体転座ならびにPMbRARα mRNA陽性を確認した。第1病日よりATRAの内服を開始し,第2?3病日にイダルビシン静注を施行した。末梢血での芽球消失,好中球数や血小板数の回復を認め,第28病日の骨髄検査では血液学的寛解を達成した。以降地固め療法を施行したが,現在まで再燃なく経過している。脳梗塞については,出血合併症のリスクを考慮して抗凝固療法は施行せず保存的に加療し,症状の進行は認めなかった。【考察】APLではAPL細胞から放出された組織因子による凝固系の亢進以上に,t-PAやアネキシンII等による線溶系活性化が強く引き起こされ,線溶亢進型DICを呈する。ATRAはAPL細胞の分化を促すだけでなく,アネキシンIIの発現を抑制し線溶阻止的に作用することでDICの改善をもたらす。本症例は,線溶亢進型DICとして矛盾しないデータであったにも関わらず,多発脳梗塞を合併していた点が特徴的であるが,ATRAによる加療で出血合併症および脳梗塞の増悪を来すことなくDICの改善を認めた。

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