小児O脚の初診時単純X線で有効な計測値はあるのか

摘要

【はじめに】小児O脚の初診時単純X線における有効な計測値はあるのかについて検討 した.【対象?方法】O脚で紹介され，初診時に単純X線を撮影した39例を対象とした.単純X線 でFTA, MDA.独自の計測値LDFMA, LDTMAを計測した.【結果】生理的O脚25例，ビタミ ンD欠乏性くる病13例，Blount病1例であった.MDAはBlount病の1例が最も大きかった.生 理的O脚とくる病で比較するとFTA, LDFMA, LDTMAがくる病で有意に高値であった.さら に各測定値をROC解析によりACU値を算出した結果，LDTMA, LDFMA, FTA, MDAの順で 有用性が高い結果であつた.【考察】Blount病は脛骨近位内側の病変でMDAの値が大きくなる.く る病の内反変形は大腿骨遠位，脛骨遠位で強く， LDFMA, LDTMAの計測が鑑別の一つとして有 効であると考えられる.