地域内複数公共施設での電力融通を考慮したレジリエンス性評価

摘要

近年，地球温暖化の進行が問題視されており，エネルギーシステムの低炭素化が強く求められている．また，大規模災害によるエネルギー供給の途絶も問題視されている．実際に日本においても2011年の東日本大震災や，2019年の台風15号の際には，広範囲かつ長期間の停電が生じた．その対策として，エネルギーシステムのレジリエント化が必要である．低炭素化とレジリエント化を両立する上で，分散型電源を活用したマイクログリッドおよび，施設の需要や分散型電源の発電量に応じて相互に電力融通を行う「スマートグリッド」が有効である．これによって災害時に系統からの供給が途絶した場合でも分散型電源による発電および相互の電力融通によって電力需要を満たすことが可能になる．