温泉?運動?食によるゴルファスリートの打球飛距離及び主観的健康感に関する研究

摘要

緒言:高齢化が進む我が国における健康課題の一つである生活習慣病予防に関するさまざまな研究がなされている.現代の生活習慣病予防には,中心的課題である食?栄養と運動に加え社会的資源である温泉を利用した複合的な健康効果が期待されている.運動分野における健康課題は,体力と生活の質の維持向上であり,その対応の視点としてスポーツ寿命の延伸があげられる.スポーツ寿命が一番長いとされている「ゴルフ」は高齢になっても楽しめる運動という特徴があり,コロナ禍の社会的背景によりゴルフ人口が増加傾向にある.世界のゴルフ人口は6660万人,日本はコロナ禍の折,520万人まで減少傾向であったが,2021年にはゴルフ場および練習場の利用者数は前年比50%以上も伸びており,国内の球技人口の中でゴルフ人口が一番多く,数少ない生涯スポーツとされている.ゴルフの動作に大きく影響する体力要素には柔軟性,筋力及び筋持久力があり（伊藤衛ら,1993,木原勇夫ら，2001, Maddalozzo, 2007）,柔軟性及び筋持久カはゴルフ寿命を延伸するのみならず,健康寿命を維持するための生活の質に大きくかかわっている.またコロナ禍で急増したビギナーゴルファーにとっても安全な運動サポートは運動継続を促すための重要なキーポイントとなる.