目でみるトレーニング

摘要

症例75歳の男性,主訴意識障害,既往歴15年前より2型糖尿病あり,インスリン自己注射中. 1年前:膵臓癌にて膵頭十二指腸切除術を施行.生活歴膵臓癌術後は禁酒継続中過去6力月で体重減少はない.現病歴 来院5週間前,職場でいびきをかいて反応しないところを発見され救急要請された.救急隊接触時，血糖20mg/dL未満.50%ブドウ糖液を静注され，意識回復した.低血糖により意識消失を起こしたのは初めて.同日帰宅したが,来院1週間前，来院当日と,意識障害を伴う低血糖のエピソードを短期間で3回繰り返したため,精査加療目的に入院した.身体所見 右下腹部に膨隆あり（図1）.表皮に発赤なし.触診上は軟らかく，熱感や圧痛も認めない.検査所見 腹部造影CT（図2）:右下腹部の表皮直下に，径35mm程度,深さ10mm程度の，造影効果のない，周囲脂肪織よりも高吸収な領域を認める.