統合失調症患者の社会復帰支援プログラムを販売薬物治療だけでは満たされないニーズに対応:大塚製薬

摘要

大塚製薬とジョリーグッドは10月10日，統合失調症患者向けに行う社会復帰のリハビリ「ソーシャルスキルトレーニング」（SST）について,実地ではなくVRを使った支援プログラムFFACEDUO?（フェイスデュオ）」を開発し10月17日からサービスの受付を開始すると発表1た.医療?福祉向けに特化したVRと関連システムを開発するジョリーグッドがフェイスデュオ?を製造,大塚製薬は全国の医療機関に販売する。フェイスデュオ?は非医療機器。入院治療が必要な統合失調症患者は症状が落ち着いても入院生活が続いたことで社会生活への復帰に自信をなくしているケースがある。こうした患者については,専門スタッフが同行し外出や買い物を行うSSTのプログラムを通じ患者に自信を取り戻してもらい，早期の社会復帰を目指す取り組みが行われている。だが，医療機関，福祉施設での専門スタッフの不足で地域でSSTの実施率に偏在があるため，両社はVRを使い外出や買い物を疑似体験できるフェイスデュオ?を提供することでSSTの実施率の向上を目指す。大塚製薬は統合失調症などの適応を有する抗精神病薬である「レキサルティ?」や「エビリファイ?」をもち，精神?神経疾患領域を重点疾患に位置づけている。薬物治療だけでは満たされないアンメットニーズに応えようとVR事業に乗り出す。フェイスデュオのプログラム内容は精神科医が制作責任者として携わり,SSTの人材育成や研修会を開くSST普及協会が監修した。