パルス駆動LEDにおいてDuty比の違いに起因する照度と視覚認識との関係

摘要

LEDの点灯には一般的にパルス駆動点灯方式（PWM駆動）が使用されることが多い．この点灯方式は，LEDの点灯時間と消灯時間の比（Duty比）を変更することで，LEDの明るさを制御できる．本研究は，複数の可視光波長に対してDuty比の異なる光をヒトの目がどのように認識するかを調べることを目的としている．本稿では，視覚認識測定装置を製作し，複数の被験者に対し測定した．その結果，全被験者において，多くの回数でDuty比100%未満であるにもかかわらず，PWM制御されたパルス光の方が「直流駆動であるDC光と同じ明るさである」もしくは「DC光よりも明るい」と誤認識した．特に，被験者がDC光よりも明るいと感じるDuty比の閾値は，波長によって依存していることも同時に確認した．