画像センシングによる薄板重ねすみ肉溶接のインプロセス溶接品質モニタリング

摘要

本研究では，画像センシングによる溶接品質のインプロセスモニタリング技術の確立を目指し，本報告においては短時間での品質判断が必要となる短溶接長の炭酸ガスアーク溶接による薄板重ねすみ肉溶接を対象とした溶接品質モニタリングの実現を目的とする．この継手は自動車のシャシー，建設機械や農業機械のキャビンフレームに適用される場合がある．しかし母材の加工精度や据え付けの精度などにより，トーチ狙い位置がずれる場合や母材間にギャップが発生する場合もある．これらは外乱として溶接品質に影響を及ぼしうる．本研究では，狙い位置のずれおよび母材間のギャップを外乱因子として想定し，これらの溶接品質への影響についてまとめたのち，溶融池形状と溶接品質の間の相関を調べることで，溶接品質のインプロセスモニタリングの可能性について検討した．