蓄電池を活用した自家消費型太陽光発電の最適化制御: SmartSCによる蓄電池の三つの価値の最大化

摘要

太陽光発電FIT制度の価格低下によって自家消費市場が拡大している。太陽光パネルのコストは継続して低下しており、自家消費率を向上させるためできるだけ多く設置したいところだが、行き過ぎると逆潮流でRPRが動作し発電停止となってしまうため限界がある。昨今では、発電監視パッケージなどを別途導入して発電を事前に制限しRPRの不要動作を防ぐことで、さらに自家消費率を向上させる手法も登場している。しかし、休日や空調主体で春秋に消費電力が低下するような施設では、やはり余剰分が大きくなり限界がある。また、採算性だけ見ると余剰売電も考えられるが、自家消費分以外は今後重要視される環境価値としては扱われない点や、さらなる国民負担増を考えると、できる限り自家消費率を高めていく方向が望ましいといえる。