鶏肉等におけるカンピロバクター汚染低減対策と その有効性評価について

摘要

近年発生する食中毒のうち、カンピロバクターによる割合は大きく減少することなく、下 げ止まりの傾向が続いています。本菌による感染のほとんどは食品を介したものであり、食 品衛生の向上が本菌によるヒトへの健康被害を制御する上で必要不可欠な状況にあります。 カンピロバクター食中毒の原因食品については、2011年に生食用食肉の規格基準、そして 2012年に豚肉（内臓肉を含む）の生食提供禁止措置以降、特に鶏肉等の食鳥肉が占める比重 が極めて高い状況にあり、そのため、本食中毒制御には、食鳥肉におけるカンピロバクター 汚染を低減することが求められています。