業務遂行に向けてシステムズエンジニアリングに関する 捉え方の再考（上）

摘要

新コロナ禍によって多大な損害が生じ，経済的な側面にも未曾有のダメージを与え，働き方の改革がある意味で一挙に変革されつつあり，ポストコロナ禍では,急速にデジタル変革が進むとか，予想外の展開が行われ得るとか，の観察も行われている。見えない先に2025年の崖が存在しかねないとの警告は一層現実味を帯びてきており，コロナ禍で経験したことを振り返り，今できることを確実に行うことの必要性を改めて再認識し，DXを推進させることが重要であると考える。デジタルという言葉がつく行動に，デジタル化，デジタル革新（DI），デジタル変革（DX）などがあるが，デジタル技術を応用して新たなビジネス展開を行うという目的は共通していると考えられる。デジタル化はほかの行為を包含した広い概念であり，新たな展開の結果としてデジタル革新により新たな事業創造ができることを期待し，既存事業の延長線上で展開される事業も含め，多くの事業展開が行われた結果，デジタル変革がなされることになる。デジタル化の最終目標を目指して，DX推進に関わりのある人たちは事柄の重要性，緊急性について共通の認識を持って必要な業務の遂行に当たるためには，関係者間で共通の基盤の上に立って相互に理解を深め，設定したミッションと方向付けに従って行動することが求められる。