周術期

摘要

直接経口抗凝固薬(DOAC)を内服中の場合，手術の出血リスクによりDOACの中止の有無および中 止期間を決定する。へパリンブリッジは，DOACあるいはヮルフアリンのどちらを内服中であっても基本的には使用され ない。手術当日朝はすべての経口血糖降下薬を中止する。周術期にもアンジ才テンシン変換酵素(ACE)阻害薬とアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)以 外の降圧薬は継続する。ただしACE阻害薬とARBは術後速やかに再開をする。予防的抗菌薬は半減期を踏まえて執刀の1?2時間前に投与する。鼻腔培養でメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が陽性の場合にはバンコマイシン投与を検討し てもよいかもしれない。肥満患者へは抗菌薬投与量の増量を検討する。予防的抗菌薬投与は24時間以上継続をしない。