森林所有者の立場か ら、税制面も考慮し た施業を考察する

摘要

私は静岡県東部の伊豆半島で、自 己所有林とその周囲の山林を集約化 し、森林経営計画に基づく施業を実 施する林業事業体を経営しています。 私が暮らす西伊豆地域は、高齢化率 が県内で最も高いエリアです。森林 所有者の世代交代が進行するものの、 森林に価値を感じず、費用もかかり これまで義務もなかつたため、相続 登記を行わない森林所有者も多くなっています。そのため所有者不明の 放置林や境界不明の森林が増加し、 災害時の対応の遅れや森林荒廃の加 速などが問題となっています。集約化を進めて地域内外の森林所 有者の方々と会話をする中で、「相続 をしたが山林をどぅすればいいのか わからない」「自分の世代で山林を手 放して次の世代に迷惑をかけたくな い」「土地ごと山を買ってくれないか」 とい、っ声を多く聞きます。