がんーホウ素中性子捕捉療法（BNCT)に用いるホウ素薬剤の研究開発

摘要

ホウ素中性子捕捉療法（Boron Neutron Capture Therapy BNCT)は,~(10)B-ホウ素と熱中性子の間の核変換反応（ホウ素中性+捕捉反応,Boron Neutron Capture Reaction BNCR)により,がん細胞を選択的損壊に導く低侵襲のがん治療であり,その基本概念は1936年米国の物理学者G.L.Locherにより提唱され,84年後の本年,2020年6月に保険適応下の医療が世界に先駆けわが国で開始された.