目でみるトレーニング:問题1003

摘要

症例:60歳の男性.主訴:頭痛,複視.家族歴?既往歴:特記すべきことなし.現病歴:3力月程前から頭痛が持続してい た.近医で緊張型頭痛と診断され，非ステロ イド性消炎鎮痛薬を処方されたが,効果は乏 しかった.最近，しばしば物が二重に見える ようになった.眼科を受診したところ,うっ 血乳頭を指摘され，精査を勧められたため受 診した.身体所見 身長167 cm,体重68.2 kg.血圧 122/74 mmHg,脈拍68回/分。整.体温 37.3°C.意識は清明で,構音障害はなかっ た.眼球運動に制限はなく,眼振は認めな かった.筋力低下，感覚障害および失調は明 らかでなかった.腱反射は両側ともに正常 で，病的反射は認めなかった.項部硬直はな かった.検査所見血液検査所見では，赤血球502 万/μL,白血球10,800/μL,赤沈は68 mm/1時間だった.免疫血清学所見ではCRP 1.8mg/dLであった.脳脊髄液検査は初圧 140mmH2O （基準50~150）,外観は水様透 明，細胞数38/μL（基準0~5）（単核球優位）， 蛋白 82 mg/dL （基準15?45）,糖 54 mg/dL （基準50~75）であった.頭部造影MRI像（図1）を示す.