Breast and Endocrine Tumor 乳腺内分泌腫瘍 周術期早期乳がん補助薬物療法の新たなる 展開:II. POTENT 試験

摘要

ホルモン受容体陽性HER2陰性早期乳癌における周術 期薬物療法は,内分泌療法および化学療法である。再発 低リスクの症例に対しては内分泌療法単独による治療が 選択され，再発高リスクの症例に対しては内分泌療法に 加え化学療法の併用が検討される。再発リスクの評価に は，腫瘍径，リンパ節転移の状派ER/PgR発現，組織 学的グレード,Ki-67などが用いられるが,近年は多遺 伝子アッセイを用いた再発リスク評価，化学療法の適応 判断が行われる。TAILORx試験,RxPONDER試験の 結果から,特に閉経後の症例ではリンパ節転移の有無に よらず，Oncotype DX Recurrence Score (RS) 25 点以 下の症例では，内分泌療法単独により内分泌化学療法+ 化学療法併用と同等のinvasive disease free survival (iDFS)が得られることが示されている。