和牛の魅力の科学的な情報発信の重要性について

摘要

世界の人口は、2050年には98億人に達する と予測されており、'2050年には4億5500万t の家畜生'産の増加が見込まれる。日本の農林 水産業？)持続的な発展に向けて、畜産物の輸 出拡大に期#が 著せられている。日本から輸 出される畜産物の多くは、黒毛和種を中心と した脂肪交雑に優れた牛肉である。近年、日 本以外の国々でも脂肪交雑に着目した牛肉生 産が増加しており、海外市場で和牛との競合 が報告されている。海外wagyuの生産は、 1990年代より高付加価値な牛肉生産として海外に拡がり、豪州30万 頭、米国5万頭、中国 3万頭、英国1万頭、 ニュージーランド1万 頭と推定されている。 現在、世界のプレミァ ム市場で流通する和牛 の大半は、海外wagyu が占めるほどに急成長 を遂げている。「和牛肉のおいしさを 探る」の特集にあたつ て、本稿では、国外で 和牛と交配させたゥシを「海外wagyu」と定義し、黒毛和種と海外 wagyuの肉質の違いについてさまざまな分析 結果を紹介し、和牛肉のおいしさの情報発信 の在り方について検討したい。