日本の電気事業体制の変遷⑤: 民営電力体制の発足と発展: 民営電力体制の発足と発展

摘要

日本発送電（日発）を核にした日本の電力国家管理体制は,1945年8月15日の敗戦後，連合国軍総司令部（GHQ）の統治方策から日発解体へと進み，51年5月民有民営の9電力体制に切り替わった．その後日発再来を思わす電源開発会社（電発）が設立され再々編成論も出たが，地域独占の発送配電一貫の電力会社間を電発が補完する広域運営が定着し，民営電力体制は戦後の経済成長を支え続けた．2016年には小売り全面自由化となり，地域独占は崩れ発送電分離の新たな時代を迎えている．戦後電気事業はどのように変遷してきたのか，“キィマン”達の行動を辿った．