Rapid Response System (RRS)での薬剤師の関与

摘要

Rapid Response System（RRS）は,院内において早期に患者の急変に気づき,心停止になる前に医療介入することで予後を改善するシステムである。院内心停止時に起動されるシステム（例:コードブルー）とは立ち位置が少し異なる.RRSは医療安全のシステムとしての確立に向けて昨今，病院として急速に取り組むべき課題となっている。RRSは病院機能評価などでも重要視されており,2022年度の診療報酬改定では「急性期充実体制加算」が新設された。ただ，多くの施設では救急カートの配置薬管理に薬剤師が関わっているが,薬剤師がRRSスタットコール当番として急変初期対応をしている施設はまだ報告が少ない。そのため，本稿ではRRSの関与に薬剤師がどのように参画していくか，埼玉医科大学病院（以下,当院）の活動を踏まえて概説する。