Thorax/Lung and Mediastinum, Pleura: Cancer 肺癌:肺癌診療における最新のトピックス2022:I?外科領域:小型肺癌に対する縮小切除に関する新しいエビデンスー歴史を紐解く三矢の教え

摘要

Гがんの統計2021」では肺癌の罹患数は2017年には12万人を超え,2020年には肺癌患者は14万人に達すると予想される。日本胸部外科学会の最新の年次報告によと2018年には原発性肺癌手術は45,243件で，縮小切除に分類される区域切除と楔状切除の割合はそれぞれ5,136件(11%), 7,683件(17%)で年々増加傾向にあり，現在は10人に3人が縮小切除を選択していることになる。一般的に縮小切除が選択される小型肺癌とは2cm以下を示し，同報告におけるс-Stage I A1-2は20,605例であり,これらを縮小切除の対象とするとすでに60%程度に何らかの縮小切除が施行されている計算となる。