肥料価格高騰対策事業について

摘要

化学肥料の主要な原料である尿素、りん安（D ん酸アンモニウ厶）、塩化加里（塩化力リウ厶） は、いずれも原油や天然ガス、りん鉱石、加里鉱 石といった天然資源を原材料として製造されて いるが、これらは特定の地域に偏在しているこ とから、ほぼすべてを海外からの輸入に依存し ており、輸入先国もマレーシアや中国、カナダな ど特定国に偏重している。こ〇した中、令和3年 (2021年）の半ばよ、穀物需要の増加や原油,天然ガスなどエネルギー価格の上昇などにとも ない、化学肥料原料の輸入価格が高い水準で推 移している。また、令和3年10月以降、中国政府 が肥料原料の輸出検査を厳格化した影響を受けて、尿素やりん安は中国からの輸入が停滞した ほか、令和4年（2022年）2月の口シアによるウ クライナ侵略の影響などによ、口シアからの 塩化加里の調達にも影響がおよんでいる（図1)。