環境汚染という視点から在日米軍基地の現状を考えたい: 沖繩の基地汚染と日米地位協定の不備を訴える 「米軍基地と環境汚染」を刊行

摘要

米軍基地に係わる問題としては，実は基地由来の化学物質による土壌や水の汚染などといった環境汚染の問題も深刻な状況であるという。ここ最近は，PFOS·PFOA等といった泡消火剤に含まれるPFAS(有機フッ素化合物)の問題がクローズアップされているが，実際には，より多くの物質に起因する汚染が，50年以上にわたって続いてきているという。本書は，環境学を専門とする筆者が，とりわけ日本全体の70%以上の米軍基地が集中している沖繩の問題を「米軍基地と環境汚染」という視点から考えており，その概要について語っていただいた。