バイオナノ材料－生体高分子ナノ組織体の開発研究

摘要

本研究ではこのような目標に対して二通りのアプローチを提案した．第一は，タンパク質や核酸そのものを人工高分子ないしは分子集合体とハイブリッド化することにより，新しい機能を開拓し特定のポリペプチドを二次元や三次元のナノ界面を利用して集積化し，より高次なタンパクや核酸·アナログを調製して新しい機能をもつペプチド·ナノ材料を創り出そうとするものである．ここでは，上述のコンセプトのもとに10年間にわたって行われた本プロジェクト研究の成果の大要を述べる．具体的には，まず，第一のアプローチを概観し，その後，デンドリマーと金ナノ粒子を用いたペプチドの三次元集積化の成果を詳述する．