新しい吐水口空間に関する検討と提案

摘要

現状の吐水口空間には，水道法，JIS，空気調和·衛生工学会の規格があり，基準面の取り方，吐水口の形状，近接壁の影響，オーバフロー管の取り方と形状などについて課題がある。 また，学会規格は，近接壁なし，近接壁1面および2面に分けた算定法となっており，細分化されすぎている。 そこで，空気調和·衛生工学会給排水衛生設備委尋会では平成15～1．7年度にわたり，吐水口空間見直し小委員会を設置して，既存設備の吐水口空間，海外の基準，国内の文献などについて調査するとともに，大便器洗浄タンクおよびオーバフロー管付き実物大水槽によって水位上昇試験を行い，流入水曇およびオーバフ自一管径による最大上昇水位の変化を確認し，新しい吐水口空間について提案を行った。 本稿では，その揖案の背景と内容について解説する。