活性と耐久性を両立した燃料鼋池用鼋極触媒の創製と評価

摘要

現在、運輸関係の力一ボン排出量は総量の約2割(@2022年·日本）を占め、カーボンニュートラル（2050年実質ゼロ目標）の観点から、移動体の電動化は加速している。比較的小型で高出力である固体高分子形燃料電池(Polymer Electrolyte Fuel Cell：PEFC)はその中核を担う技術の1つであり、大型·商用の移動体（HDV)への展開が期待されている。HDVの作動温度は常用では80℃程度（@冷却水出口温度）であるものの、高負荷時には120℃程度（@電解質膜面）まで上昇すると見込まれている。ラジェ一夕等での冷却能力の向上にも期待するが、現状では生成水の蒸発に伴う電解質膜の抵抗増加は大きな課題となる。セル内部圧力を上げ、加湿することで抵抗の増加を抑制できるものの、触媒層の劣イヒ（Ptの溶解·凝集·脱落やカーボン担体の酸化による劣化）は促進する。非力一 ボン担体、Pt触媒表面への被覆、カーボンの結晶性向上など様々な取り組みがされている中で、本研究では非力一ボン担体として“セラミックナノ粒子”に注目し、その触媒活性の向上と新機能の付与を進めてきた。ここでは、その一旦を説明する。