極細K熱電対の接合プロセスと測温特性－高電圧放電溶接法による極細金属線の接合

摘要

現在JIS規格で規定されている熱電対で，最も線径が細いのは0.65mmである．しかし，これより細い極細熱電対と呼ばれるものが多数市販されている．極細熱電対は，長期間の使用における安定性を保証できないものの太い熱電対にない多くの利点があり，産業界からの様々な需要があるからである．例えば，ウェハの熱測定等の電子機器の熱管理，熱移動速度を利用して測定する熱線式流量計，熱電対真空計などであり，それ以外にも微小試料の熱伝導計測，熱分析等の物性測定への応用，さらには細胞内の反応熱のモニタリングへの展開など，最先端の計測分野でも多くの利用が考えられる．