小型コヒーレントレシーバ向けInP系90°ハイブリッド集積型受光素子の低チャネル間感度偏差

摘要

メトロアクセスネットワーク向け小型·省電力コヒーレントトランシーバでは，レシーバの小型化·低コスト化が求められる．これに対応するため，我々は位相信号を復調するInP系90°ハイブリッドがモノリシック集積された受光素子の高受光感度·広帯域動作を実証してきた．今後の400Gb/sを超える高速·長距離伝送に向けては，伝送信号のさらなる多値化が進み，レシーバ性能としては，より優れた同相信号除去比（CMRR）が求められ，これに伴い，受光素子のチャネル間感度偏差の低減が必要とされる．今回，900ハイブリッドに光路長差を利用した非対称導波路型の450位相シフタを採用することで，低チャネル間受光感度偏差と安定した製造性を示すと共に，レシーバ特性として，良好なCMRRを実現したので報告する．