サステナブルなモノづくりのために: 第60回 サーキュラー·エコノミーのISO規格は何を描くのか？: 第60回 サーキュラー·エコノミーのISO規格は何を描くのか？

摘要

この連載でも何度か触れているISOのサーキュラー·エコノミーに関する規格を策定しているTC323のWG1の会合が行われた。会合はオンラインで4時間×3日間という非常にタフなものであった（が、後述する理由でさほど真面目に出席したわけではない）。WG1は全体のフレームワークの規格をつくっている。TC323発足当初は、議長国フランスとWG1コンビナーのブラジルが、期限（ISOでは、規格づくりが承認されてから完成させるまでの期限が決められている）を気にして、それと盛り込みたい内容があったのだと思われるが、かなり強引に議事を進行して参加国の大反発を食らった。ISOでは「合意が取れた」という事実が重視されるので、それをないがしろにしているというわけである。その結果とじて、現在の議事進行は、意見が出る限り散々意見を言わせ、時間はどれだけかかってもよい、という形で行われている。そのため、ちょっと1時間中座して戻ってみたらまだ同じ議論をしているなんていうことがよくある。オンラインはホントこういうときに便利である。