コークス炉における浸炭防止コーティング材の適用

摘要

鉄鋼製造におけるエネルギー源としてコークスが用いられているが,石炭乾留過程において石炭からタールや炭化水素ガスが発生し,各箇所にカーボンとして付着し,問題を引き起こす。例えば,炉蓋に付着したカーボンは炉体の密着性を低下させ,ガス漏れ·外気の吸い込みによるカロリー低下などの問題を引き起こす。ゆえに付着したカーボンの除去を定期的に行う必要があるが,一般的にこれらの作業は作業環境が悪く,特に夏期には過酷な作業の一つになる。また機械を使ってのカーボン除去作業はブロック欠落を引き起こす要因にもなり,結果的にブロックの寿命が低下する問題もある。