相関のあるクラッタ環境を想定したCFAR方式

摘要

レーダで観測した地表面等のクラッタは，隣接レンジビンの平均電力に相関がある確率分布に従って変動することが知られている．隣接レンジビンにおけるクラッタ平均電力が一定（相関係数1）の場合，クラッタはRayleigh分布に従って変動し，クラッタを目標信号と誤る誤警報確率を基準としてスレッショルドを設定するCA-CFAR（Cell Averaging Constant False Alarm Rate）を用いた目標検出方式が知られている［1］．しかしながら，クラッタの相関係数が1以下の任意の値でのスレッショルドの設定方法は知られていなかった．本稿では，そのようなクラッタ環境下において隣接レンジビンの相関を考慮してスレッショルドを設定するCPARを提案する．