日野の用水を活用した総合的な学習の事例

摘要

この報告は，平成12年度のとうきゅう環境浄化財団による研究助成「用水を総合的な学習に生かす一日野の用水を例にして－」の概要になる，この事例のフィールドは，新都心となった新宿から西へ約30kmの付近にある日野市で，人口は約16.7万人，面積は27.5km~2である．市内には，多摩川と浅川が流れ，東端で合流している．この2河川に沿った低地には，かつて「東京の米蔵（こめぐら）」と言われたほど田があり，そこに給水するため用水が網の目のように広がっていた．しかし，昭和35年頃から束京のベッド?タウンとして水田が宅地化され道路も建設されて用水が減少した．と言っても，現在でも幹線，支線を含め約170km存在し，約21haの田に給水している．また，市には「緑と清流課」が設置され，用水の保全?復元に努力しているし，用水組合と共に水路清掃など実施している市民団体もある，このような耽り組みが評価され，平成7年には国土庁から「水の郷（さと）」指定を受けている．これは，東京都では墨田区とここだけである．