北越を間に挟んで揉み合う2大メーカーの思惑と勝算

摘要

王子製紙の北越製紙に対する経営統合提案に端を発したTOBの開始と、これに反発する北越製紙という構図は、北越株の大量取得で子会社化阻止に名乗りを挙げた日本製紙グループ本社が三菱商事に次ぐ単独第2位の大株主に躍り出たことから、北越製紙（と三菱商事）を間に挟んでの2大メーカーの揉み合いという様相に変容しつつある。その後の事態はなお流動的で、当面は9月4日のTOB期限（延長や条件変更もあり）をにらみながら株主を含む利害関係者が水面上あるいは水面下で、どのような動きを見せるかに注目が集まっている。