皮膚表面の力を計測するための4自由度静電容量型力センサの開発－力の推定に使用する変位－静電容量特性曲線の近似について

摘要

我々は褥瘡の発症要因である垂直力·ずれ力に加え，回転力の検出が可能である4自由度静電容量型力センサの開発を目標としている．これまでの研究で，試作センサの作製および測定，力を算出する方法の考案とその妥当性についての確認を行った．試作センサは，誘電体（シリコーンゲル，10×10×5mm）を2枚のフレキシブル基板の間に設置した平行平板構造である．力を推定する過程において，変位－静電容量特性の近似関数を使用する予定である．特性は，試作センサに既知の変位を与えたときの静電容量を測定して得たものである．近似関数はこの測定点から求める．関数を用いることにより，用意の簡単化と寄生容量への対策を図る．本報告では，最適な近似関数のモデル選択と条件について検討を行なった．