アセットマネジメントによる高速道路の予防保全型維持管理を目指して

摘要

東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路の3社（NEXCO）は約7800kmの高速道路を管理しており、毎日、およそ7百万台のお客様に利用されている。高速道路の構造は土工が主体であるが、トンネルと橋梁も多く、橋梁については急速な老朽化の進行が予想されている。さらに、専門技術者の不足や維持管理に当てられる予算の制約など、とりわけ保全業務を取り巻く環境は厳しさを増している。老朽化が進む膨大な道路資産について、限られた人員や予算を有効に活用して健全な状態に保ってゆくためには、効率的で効果的な維持管理が必要であり、それを実現するための有効なツールとしてアセットマネジメント手法が着目されている。以下に、予防保全を目指してNEXCOが取り組んでいるアセットマネジメントの概要について述べる。