中間周波数帯における皮膚を構成する組織の導電率測定に関する研究

摘要

電波利用技術の医療·ヘルスケア分野への応用や人体を介した通信技術への応用において、体表を構成する皮膚は重要な組織の一つである。数MHz以下の周波数帯で、人体は良導体として振る舞うため、人体を構成する導電率が電気的な物理定数として重要と考えられている。皮膚は表皮と真皮によって構成され、真皮の下部には脂肪を主成分とする皮下組織を含む。本報告では10kHzから1MHzまでの中間周波数帯において、皮膚を構成する真皮、皮下組織の導電率の測定結果について報告する。さらに、本研究では表皮の導電率について、表皮と真皮の複合組織から推定した。