磨けば光る現場力－女性自主保全士誕生までの軌跡

摘要

富士フイルムティーピーエックスは、富士フイルムグループの連結企業で、静岡県内の2カ所（富士宮市、吉田町）に事業所を構えている。私が勤務する富士宮事業所は、富士山の麓に位置し、医療用·工業用レントゲンフィルム、液晶テレビ用トランサーフィルムおよび写真用印画紙などを製造している（図表－1）。私は工業用レントゲンフィルム加工部門に所属し、平成21年度から同部門のTPM推進委員を任されている。当社のTPM委員会は、各部門を代表する運営メンバーが推進課題策定と全体マネジメントを行い、推進委員が課題を具体化し各係の目標を定めて活動を行っている（図表－2）。私が担当する第二加工課第5係は、手作業中心の工程で、女性が7割をしめる職場である。私たちのTPM活動は5Sを主体に取り組んでいたが、男性職場との交流会をきっかけに設備保全教育を開始し、その結果として現場力を磨き上げることができた。そして、最終的に私自身の自主保全士検定試験の合格にもつながった。本稿では、その活動の軌跡について紹介する。