八ウス暖房におけるヒー卜ポンプの効率化と脱炭素化案一ヒー卜ポンプの負荷率とデフロス卜動作対策

摘要

特定非営利活動法人植物工場研究会ヒートポンプが園芸用ハウスの将来の空調用機器として指摘され、注目されてから久しい。2009 年、林らがヒートポンプの園芸施設への適用に関 する手引書として、「施設園芸におけるヒートポ ンプの有効利用」をまとめられ、農業電化協会か ら出版された"。同年、古在は、ヒートポンプは 植物工場にとって重要な施設であることからとく に、成績係数（COP)の高い家庭用ヒートボン プの温室への適用についての推奨、さらにC02 ガス排出量の削減効果や、電気料金とくにピーク カツトによる基本料金の節減などについて指摘さ れている2)。 2008年大山、古在は、閉鎖型苗生 産システムにおける空調施設として、ヒートボン プ室外機の設置場所や設置方法などの留意点につ いて指摘するとともに、通年エネルギー消費効率 (APF)の考えの重要性について指摘している3)。 さらに同年、岩崎は、バラ栽培において、ヒート ポンプの暖房機能のほかに除湿や冷房機能を活か すことを提案し、夜間冷房が昼間の蒸散量を増加 させることを指摘している4>。また、農水省から は、2018年に「施設園芸省エネルギー管理マニュ アル」（改定2版）12)が出され、省エネ技術の一 環としてヒートポンプの紹介や取り扱いに関して 詳述されているほか、開連して、営農改善事例が紹介されている。